あおやぎ珈琲

猫とコーヒーと物語のブログ

『テルマエ・ロマエ』を読み、そして見た

いまさらですが、『テルマエ・ロマエ』の原作のマンガを読み、映画を見ました。 『テルマエ・ロマエ』は、古代ローマ人が日本のお風呂にタイム・スリップし、日本の銭湯や温泉のいいところを学んでローマに持ち帰って浴場を設計し、大評判になるというお話。 マンガも映画も大ヒットとなった作品です。 sentou.jpg 何がすばらしいかって、原作者のヤマザキマリさんのお風呂愛がすばらしいです。 お風呂のあるところに争いはないという信念をもってお話を構成していらっしゃるので、登場人物たちがピンチに陥ることはあるけれど、悲壮なことには決してならず、ほっこりした雰囲気が根底に漂っています。 こういう愛って、ものをつくるときにとても大切だと思います。ヤマザキさんは、登場人物も読者も大切にしているんだと思います。 映画は、少し政治的な話になっており、後半は雰囲気がずいぶん違うなあと思いながら見ました。 古代ローマのお風呂の再現や、俳優さんたちのすばらしい演技など見どころもたくさんあるんですけれど。原作者のヤマザキマリさんのお風呂愛をもう少しくんで映画をつくってほしかったというのが感想です。 ヤマザキさんは、旦那さんのご都合でポルトガルやシカゴに長く住んでいらっしゃるということで、日本のお風呂事情は特殊であるという視点で作品がつくられています。 わたしは日本から出たことがないので、いかに特殊かってことがぴんときませんでした。 ですので、そのあたりは、ふーん、という感じに読みました。 kaigai.jpg 海外旅行をしたことがないっていうのも、珍しいんでしょうか。一度、 「ふうさんって、ドメスティックな子だね」 と言われたことがあります。 わたしは、知らない言葉を聞くと、意味とは全然違うことが頭に浮かぶことがあるのですが、この「ドメスティック」という言葉を聞いたときは、頭にゴキブリの姿が浮かびまして、「ゴキブリっぽいことを言われた」と心配になり、家に帰ってあわてて辞書を引いたら「家庭的、あるいは国内に関するさま」という意味でした。 辞書を引いても「ドメスティックな子」のニュアンスはよくわかりませんでしたが、国内しか知らない感じの子ってことでしょうか。 まあ、そのとおりです。 でも、今は、すごくローマに行ってみたいです! 歴史を感じさせる街並みって、きっとすてきでしょうね。わたしはそういうところが大好きです。ブログに書くと実現するらしいので、とりあえず、希望を書いてみました。 今日は、これでおしまい。