あおやぎ珈琲

猫とコーヒーと物語のブログ

キャッツ・アイは、瞳がいいな

CSでアニメ「キャッツ・アイ」を再放送していましたので、ときどき見ていました。

キャッツ・アイ」の最初の放送は、1984年だそうですが、今見てもとても面白いです。

泪(るい)、瞳(ひとみ)、愛(あい)の3姉妹が、行方不明の父親(画家)の手がかりを得るため、昼間は喫茶店を営むかたわら(三女の愛は昼間は高校生)、夜には「キャッツ・アイ」と名乗り父親が描いた作品を美術館から盗み出すどぼろうとなる、というおはなし。

次女で主人公の瞳がつきあっている男性が盗賊「キャッツ・アイ」を追いかける警察官だから、いつも追跡されながら正体がバレてしまわないか、ドキドキの毎日。

でもね。ルイねえさんと瞳が昼間営んでいる喫茶店の名前が「キャッツ・アイ」なんです。

全然かくす気ないじゃん、って思います。

あと、どろうぼうするとき、3姉妹がレオタード姿になり、素顔まるだしで活躍するんです。

80年代のおおらかさを感じます。

80年代って面白いです。

瞳が警察官の彼氏とプールに行くといって水着を購入するシーンとかがあるのですが、ものすごい露出の多いワンピースの水着なんです。そんなに露出するなら、ビキニ(ツーピース)でよくない? って思うのですが、ほっそい、ほっそいのでつながってるワンピースの水着なんです。

ものすごいエネルギーを感じるけど、方向がおかしい。

mizugi.jpg

3姉妹が終盤、追いつめられる場面があったりしますが、たいてい長女のルイさんが、「わたしに任せて!」という感じで引き受けます。相手が銃を構えて、絶体絶命、ルイねえさんは、どうするのか!? と思ったら、太ももをふるわせて「とおーっ!」って相手の手をけり上げて、銃が飛んでいくとか…。

解決方法がとっても大味。

でも、面白い。まったく緻密(ちみつ)じゃないし、それほどどんでん返しがあるわけじゃない。

スタイルがいい美人の3姉妹が、レオタード着て、走ったり飛んだりするところが、見たい。

そういう現実的でない欲望が、「いや、それはありえないでしょ」と思わず、まじめに表現されているからいいのかな、と思います。

この「いや、それはありえないでしょ」という常識にとらわれない空気が80年代にはあったのかもしれません。

2010年代は、どういう時代なんでしょう。

そのなかにいると、その時代がどういう空気か見えないのはなぜなんでしょう。

あとから見るとどう見えるのかわからないけど、わたしは、震災以降、映画も漫画もアニメも、いいものがたくさん生まれているような気がしています。

今日は、これでおしまい。