空梅雨のおさんぽ
久しぶりに吉祥寺の井の頭公園に来た。 パワースポットとよばれる所はいろいろあるけど、自分に合う所と合わない所がある気がする。 井の頭公園の木々とわたしは、相性がいい。 ぐるりと一周巡っただけで元気が出る。
緑がしたたる。 木漏れ日が目の奥に差しては消え、差しては消える。 ぐにゃぐにゃと曲がった木の枝が連なり、一瞬物語が開きそうになる。
池の鯉がみんな大きい。 大きな鯉は、食欲の旺盛さにあきれる気持ちと、少々のありがたみを感じさせる。 口をパクパクするのとしないのがいるな。
あじさいが咲き始めだ。 今年は空梅雨。 雨粒の重みをまとわないあじさいは、棒立ちの印象を受ける。 つぼみが小さい。 ここからぐんと開いてあの重たげな花の房になるんだな。
池に浮かぶボートに大学生くらいの男の子がふたりで乗っている。 こぐのが下手で、ふたり笑い合っている。 もう一つにはこれも大学生くらいの女の子がふたりで乗っている。 一人がしゃぼん玉を吹きだした。
吉祥寺にいる子は、行動が自由だなあ。 まぶしい。 今日は、これでおしまい。