脱出するよりほっこりしたい
東京・神保町(じんぼうちょう)の「書泉グランデ」(書店)で
開催されていた脱出ゲームに参加してきました。
脱出ゲームというのは、この場合、ミステリ仕立てになっていて、
ファイル形式になっている本を買うと、そこに第一章だけがあり、
その謎(なぞ)を解くと第二章が渡され、その謎を解くと第三章が手に入り、
推理して犯人が分かると脱出成功となる、というゲームです。
参加者は、手がかりを求めて地下一階から地上6階までのフロアを
行ったり来たりしてますし、
店員さんは、みな「ふっ、ふっ、ふっ」という顔をしていますし、
日常(本屋として通常の営業をしている)に日常じゃないもの
(物語の現場)がまぎれこんでいる感じがとてもよかったです。
結果をひらたく言いますと、わたしは脱出できませんでした。
どうやら、洞察力というものに欠けているようです。
しかも、夕方近くになってくるとお腹がすきはじめ、犯人よりも
ご飯のことばかり頭に浮かんで、適当に犯人を書き込んで提出したら、
大きな「不正解」という判を押されました。
犯人はつきとめることができませんでしたが、謎を解いていく過程は
かなり面白いものでした。
でも、どうせでしたら、殺人犯をつきとめるという目的より、
なにか不思議なものがあって、どうしてそれがそうなっているのかが
わかっていく、というふわふわした目的だったら、もっと楽しめた
かもしれません。
例えば、書斎にカバーと中身のちぐはぐになっている本があり、その本を
手がかりにさがしていくと、父親と母親がすてきな恋愛をしていたんだな
とわかる、とか。
彼氏の置いていった本に印がついていて、いろいろな本にわたって
ついている印をたどっていくと、プロポーズになっていた、とか。
参加したあと、ほっこりできるような。そんなゲームがあったらいいな。
今日は、これでおしまい。