あおやぎ珈琲

猫とコーヒーと物語のブログ

猫がやってきた

うちで猫を飼うことにしました。
名前は、なつ。
愛称は、なっちゃん
茶トラのオス♂です。
なっちゃんは、わが家に迎えるまで地域猫をしていました。
地域猫とは、飼い主をもたない外猫で、地域のボランティアの方たちからお世話をしてもらっている猫たちのことをいいます。
ボランティアの方たちは、猫たちのエサやり、避妊・去勢手術、健康管理などをされています。
その地域猫のお世話をしているボランティアの方にお話をして、なっちゃんを養子にもらうことになったのです。
なっちゃん.JPG
▲きりっとした、なっちゃん
これは、まだ春がやってくる前の、寒い日のことです。
なっちゃんは、もともと人なつこく、おっとりした性格の猫なのですが、捕獲されて家に来たときはとても怖かったらしく、緊張と恐怖で表情も身体も固まっていて別の猫のようでした。
家に慣れないうちはケージの中で飼ってくださいとボランティアの方から言われていたので、まずはケージの中で飼うことにしました。ケージは、檻状(おりじょう)の猫の家です。
猫は身体が冷えると膀胱炎(ぼうこうえん)になるおそれがあると聞いていたので、ケージの中にペットヒーターを入れていましたが、なっちゃんはトイレの猫砂の上に座ってじっとして動きません。
わたしは、これまで、自分は猫の気持ちがわかる! とか思っていたのですが、このときは、なっちゃんが何を考えているのか、さっぱりわかりませんでした。
なぜ、あったかいヒーターがあるのに、トイレの中でくつろぐのか????
mysterious.jpg
近所のペットショップのオーナーに猫砂を買うついでにこの件を聞いてみると、猫は知らないところにいったとき、トイレから出てこないのはよくあること。そこが安全・安心と思うのだそうです。あまり気にしなくて大丈夫とのことでした。
その日は、なっちゃんにフリースの布をかけて温かい格好にして寝ました。翌朝見てみると、昨晩とまったく同じポジションです。夜の間、ちっとも動かなかったのかもしれません。
わたしが身体と手足を蒸しタオルでふいてやったら、なっちゃんはのどをゴロゴロ鳴らしはじめました。そのときエサを入れたお皿を差し出すと、勢いよく食べてくれたのです。
こうして、なっちゃんがエサを食べたら喜び、トイレをしたら喜び、水を飲んだら喜び、眠っていたら喜び、猫の一挙一動に喜ぶ日々が始まったのでした。
今日は、これでおしまい。