あおやぎ珈琲

猫とコーヒーと物語のブログ

太田和彦さんのお酒の飲み方にあこがれる

グラフィックデザイナーにして作家。

太田和彦(おおたかずひこ)の日本百名居酒屋」(CS旅ちゃんねる)「ふらり旅いい酒いい肴」(BS11)などの番組でいい居酒屋を紹介するなど、お酒文化にも造詣が深い太田和彦さんが、居酒屋で飲む作法について別冊漫画ゴラクの増刊号「酒楽」でとてもいいことを書いていらっしゃいました。

以下、引用。

===========

 また居酒屋の良さは、身分も地位も、金持ちも貧乏も、堅気もヤクザも、男と女も、誰もが対等であること。自分の器量以外の自慢は最も軽蔑される。

 あのお客さんが来ると店が引き締まる、愉快になる、悪口を言う雰囲気が消える。それを「酒品」と言う。そういう客になりたい。

 それは「男を磨く」ということだ。

 周りに気を配り、自分がどう見られているかをつねに意識して、不埒をゆるさない雰囲気を保つ。そうしてゆっくりと盃を重ねる。知らぬ他人のいる居酒屋ほど、その修業のできる場所はない。

===========

別冊漫画ゴラク増刊「酒楽」2013年9月号「居酒屋・男の流儀」による。引用終わり)

sake2.jpg

わたしも、お酒を飲む場については、

●お酒を飲むときは、みんなただの人になる。

●お店の人は、お客がどう飲むか、どうふるまうかを見ている。

●お店の人や周りからみても気持ちがいいと思われる飲み方をしたい。

というようなことを考えていたので、わかる! すごくわかる! と思って記事を読んだのでした。

ただ、わたしは太田さんほど厳しくはなれません。

「不埒(ふらち)をゆるさない雰囲気」はわたしから出ません。お酒は酔ってちょっと気持ちがゆるむのも楽しいものです。そういうのは、人間の可愛げだと思います。だから、ちょっと許してもいいんじゃないかな、と思うのです。

ただ、このゆるんだときに、どんな状態になるかというのはふだんが物を言うような気がします。いつも甘えた態度をとっている、怒りっぽい、不満をかかえている、いばっている、ということがついつい出てしまうのです。人に笑って許してもらえる範囲になるようにふだんから気をつけないとね、と思います。

太田和彦さんがお酒を飲むところはテレビでよく見ていたのですが、お酒をいかにもおいしそうに飲んだり、つまみに舌鼓を打ったり、お店の人の言葉をよく聞いてお勧めのものを注文したり、以前来たときのことをとてもよく覚えていて、マスターと昔を語り合ったりするのですが、こういうお客さんが来てくれるのはお店の人もうれしいだろうな、と思わせるものでした。

また、こういう人と同じ空間でお酒を飲めるのは会話を交わさなくても楽しいでしょう。

わたしは、こういう人になりたいです。

今日は、これでおしまい。